有機フッ素化合物について

有機フッ素化合物

有機フッ素化合物は、炭素-フッ素結合を持つ有機化合物の総称。独特の性質(水や油をはじく、熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない等)を持ち、撥水剤、表面処理剤、乳化剤、消火剤、コーティング剤等に用いられてきました。しかしその反面一部の有機フッ素化合物は、その難分解性と生体蓄積性により生態系への影響が懸念されています。

PFOS PFOA

パーフルオロ化合物の代表的なものとしてパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)パーフルオロオクタン酸(PFOA)があります。

残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants:POPs)

環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)やDDT等の有機物質。

人への影響と各国の対応

人の健康と環境を保護することを目的とする、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)※1」において、POPsの製造及び使用の廃絶・制限、排出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正な処理の方法等が規定されています。

※1残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)

1995年に行われた国連環境計画(UNEP)政府間会合の中で、12の残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants : POPs)の国際条約の策定が求められ、第19回管理理事会を契機とする5回の政府間交渉委員会が開催され、2001年5月に条約が採択された。2004年2月17日、締約国数が50に達したことを受け90日後の2004年5月17日に発効された。

対象は、毒性、難分解性、生物蓄積性、長距離移動性の性質を有する化学物質(条約前文より)。検討委員会(POPRC)での検討を経て、締約国会議において新たにPOPsに指定された物質は、随時追加される。

パーフルオロオクタンスルホン酸(perfluorooctanesulfonic acid:PFOS)については、2009年5月に開催されたPOPs条約第4回締約国会議において附属書Bに追加され、パーフルオロオクタン酸(Perfluorooctanoic acid:PFOA)については、2019年に開催された第9回締約国会議において、付属書Aに追加されました(PFOS、PFOA共に特定用途使用を除く:効力が発効した日から5年を経過した時点で、その適用除外の効力は失われる)。

※POPs条約の附属書は以下のとおり分類されています。
附属書A:製造、使用、輸出入を禁止すべき物質
附属書B:製造、使用、輸出入を制限すべき物質
附属書C:非意図的に生成される物質で放出を削減すべき物質

PFOSについて、国内では化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)において、2010年4月以降は特定の用途を除き製造・輸入・使用等が禁止されています。PFOAについては、化審法に基づく所要の措置について検討が行われています。

環境省によるとPFOS及びPFOAは、世界保健機関(WHO)において、未だ飲料水の水質ガイドライン値が設定されていない一方、各国・各機関においては、目標値等の設定に関する動きがあり、我が国では、厚生労働省が水道水の水質管理を適切に行うという観点から検討を進め、PFOS及びPFOAの合算値で「50ng/L以下」と暫定で目標値が設定された。(令和2年5月28日通知)

内閣府 食品安全委員会 ファクトシート

パーフルオロ化合物について、国内において規制の動きが進んでいること、また、海外においては規制及びリスク評価の動きが進んでおり、内閣府 食品安全委員会はファクトシート※2を公表しています(2019年9月更新)。

※2ファクトシート

ファクトシートとは、ハザードごとに、国際機関や国内外のリスク評価機関が公表した評価結果、最新の研究成果及びリスク管理措置等の情報を収集・整理した「科学的知見に基づく概要書」のこと。

外部リンク:内閣府 食品安全委員会 パーフルオロ化合物 ファクトシート(PDF 780KB)